帝国データバンクの女性社員

▮ 女性のキャリアアップ


調査員もしくは管理職としてのキャリアを志すのであれば家庭との両立は非常に厳しい。調査員は朝7時過ぎの出勤や自宅での報告書入力を前提とした仕事量であり、家庭に手が回る状況ではないためだ。また、最近では女性調査員も増えつつあるが、彼女らが結婚・出産を経た場合、内勤専任職と呼ばれる一般職のような低い給与体系の職種(給与が4割削減)への転向を暗に促される。

もともと、この会社での花形は「調査員」という外勤職で、調査員経験を積んで全国80ヶ所以上ある支店の支店長になるか、本社内勤部門の課長・部長になるのが出世コースだが、女性で調査員として働いている人は全国でも両手でおさまるくらいしかいない。


帝国データバンクの女性社員


▮ 女性の管理職


女性にとっては管理職を目指すことが難しい会社である。数少ない管理職・準管理職以上の女性社員は全員独身であり、子持ち既婚者はほぼ存在しない。内勤部門では管理職に登用された人材はいるが、3000名以上が働く全社の中で女性管理職は2,3人程度であり、外勤ではいまだに管理職はいない。花形である調査職も女性では片手に収まる程度しか存在せず、いても殆どの社員が1、2年以内に辞めてしまう。


▮ 専任職というキャリア


出世を望まず、内勤の専任職としてキャリアを積むのであれば子育てや主婦業と両立することは可能。育児・産前産後休暇制度は充分に整えられており、利用者も多い。産休後は給与が6割程度になる専任職に格下げされる可能性が高いが、それでも正社員としては会社に残ることができるので、その点を妥協できるのであれば問題ないだろう。ほとんどの準管理職以上クラスは9割以上が男性の会社であり、大半の女性社員は専任職という昇進、異動がなく安い給与フレームの雇用体系で働いている。

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